時流教養第4話 ビットコイン編
時流教養 Bitcoin編
第1話
サトシ・ナカモトは、何を見ていたのでしょう。
問1
人類が最初に信用したものは、何だったのでしょう。
🌱芽意です。
これまで時流教養では、
交換。
金。
紙幣。
信用。
管理通貨。
人類がお金をどのように進化させてきたのかを、一緒に旅してきました。
そして、いよいよ今回からBitcoin編です。
私は少し緊張していました。
Bitcoin。
名前は知っています。
ニュースでも見ます。
価格が上がった。
価格が下がった。
そんな話も耳にします。
でも、本当は何なのか。
私はまだ説明できません。
そんな私を見て、SHOW GO!さんは笑いながら言いました。
😊「芽意。」
🌱「はい。」
😊「今日はBitcoinの話はしないよ。」
🌱「えっ?」
私は思わず聞き返しました。
🌱「今日からBitcoin編ですよね?」
😊「そうだよ。」
🌱「でも、Bitcoinの話はしないんですか?」
😊「しない。」
🌱「ブロックチェーンは?」
😊「まだ。」
🌱「マイニングは?」
😊「まだ。」
🌱「ウォレットは?」
😊「まだ。」
🌱「じゃあ……何を勉強するんですか?」
SHOW GO!さんは窓の外を見ました。
青空が広がっています。
白い雲がゆっくり流れています。
😊「太陽。」
🌱「……太陽ですか?」
😊「そう。」
🌱「Bitcoin編ですよ?」
😊「うん。」
🌱「太陽ですよ?」
😊「そうだよ。」
私は、ますます分からなくなりました。
SHOW GO!さんは少し笑っています。
😊「芽意。」
🌱「はい。」
😊「飛行機を説明するとき、最初にネジの話をするかな?」
🌱「……しないと思います。」
😊「エンジンの説明から始める?」
🌱「それもしないと思います。」
😊「じゃあ、どこから始める?」
私は少し考えました。
🌱「鳥……でしょうか。」
😊「そう。」
「人は、鳥を見た。」
「だから空を飛びたいと思った。」
「その後に翼を考えた。」
「エンジンを考えた。」
「飛行機を作った。」
「技術は最後なんだ。」
私はノートを開きました。
『技術は最後。』
そう書き込みました。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「芽意。」
「Bitcoinも同じだよ。」
「いきなり仕様を勉強すると、暗記になる。」
「でも、サトシ・ナカモトが見ていた景色から旅を始めると、一つひとつの仕様に意味が生まれる。」
私は、その言葉に少し安心しました。
知らないことを覚える勉強ではなく、
一緒に景色を見に行く旅なのだと思えたからです。
SHOW GO!さんは静かに立ち上がり、窓の外を指差しました。
😊「芽意。」
「今日、太陽は昇った?」
🌱「はい。」
😊「昨日も?」
🌱「はい。」
😊「一年前も?」
🌱「はい。」
😊「千年前も?」
私は少し考えて答えました。
🌱「きっと昇っています。」
😊「どうして、そう思う?」
学校で習ったからでしょうか。
本で読んだからでしょうか。
違います。
私は毎日見ています。
昨日も。
今日も。
だから明日も昇ると思っています。
🌱「当たり前だから……でしょうか。」
SHOW GO!さんは静かに微笑みました。
😊「その『当たり前』こそが、今日の旅なんだ。」
私は、その意味がまだ分かりませんでした。
Bitcoin編なのに、
まだBitcoinの話はほとんど出てきません。
でも、不思議と、
この旅は今までとは違う景色を見せてくれる気がしていました。
SHOW GO!さんは、ゆっくり私に問いかけました。
😊「芽意。」
「人類が、一番最初に信用したものは何だと思う?」
私は答えられませんでした。
金でしょうか。
お金でしょうか。
王様でしょうか。
それとも神様でしょうか。
どれも違うような気がします。
SHOW GO!さんは答えを言いません。
ただ静かに、
もう一度だけ空を見上げました。
問2
自然は、なぜ何千年もの間、信用され続けてきたのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「どうしたの?」
🌱「さっきの質問なんですが…。」
「人類が最初に信用したもの。」
「私は、まだ分かりません。」
SHOW GO!さんは優しく微笑みました。
😊「それでいいんだよ。」
「大切なのは、すぐに答えを知ることじゃない。」
「考えることだからね。」
私は少し安心しました。
学校では、
答えを覚えることが勉強だと思っていました。
でも、SHOW GO!さんは違いました。
まず考える。
それから答えを見る。
その順番を大切にしていました。
😊「芽意。」
「一つ聞いてもいいかな。」
🌱「はい。」
😊「明日、太陽は昇ると思う?」
🌱「はい。」
😊「どうして?」
🌱「……毎日昇っているからです。」
😊「来年の春は来ると思う?」
🌱「はい。」
😊「どうして?」
🌱「毎年来ています。」
😊「桜は春に咲くと思う?」
🌱「はい。」
😊「どうして?」
🌱「毎年見ています。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「そうなんだ。」
「人は、一度見ただけでは信用しない。」
「何度も同じことが起きるから信用する。」
私は、その言葉をノートに書きました。
繰り返される。
それが信用になる。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「もし、太陽が気分で休んだらどうなる?」
🌱「大変です。」
😊「春が来たり、来なかったりしたら?」
🌱「困ります。」
😊「重力が今日は半分です、なんてことがあったら?」
私は思わず笑ってしまいました。
🌱「そんな世界では安心して暮らせません。」
😊「そう。」
「安心とは、予測できることなんだ。」
私は、その言葉に少し驚きました。
安心とは、
優しいことだと思っていました。
でも違いました。
明日も同じだと思えること。
それが安心。
😊「自然はね。」
「誰かが信用してくださいと言ったわけじゃない。」
「広告もしない。」
「選挙もしない。」
「それでも信用された。」
🌱「どうしてですか?」
😊「約束を破らなかったから。」
私は、思わず息をのみました。
約束…。
太陽は約束をしているのでしょうか。
春は約束をしているのでしょうか。
そんなことを考えたことはありませんでした。
SHOW GO!さんは空を見上げます。
😊「もちろん、自然は言葉で約束なんてしない。」
「でも、人は何千年も自然を見続ける中で、一つのことに気付いた。」
「この世界には、人が決めたルールではなく、最初から存在している法則がある。」
私は、少しずつ分かってきました。
私たちが信用していたのは、
太陽そのものではありません。
春そのものでもありません。
変わらない法則。
それを信用していたのです。
SHOW GO!さんは静かに言いました。
😊「芽意。」
「ここまでが、人類がお金を作る前の話なんだ。」
「では次の問いだよ。」
「人は、なぜ自然ではなく、人を信用するようになったんだろう。」
私はページをめくりました。
その答えが、
金や紙幣につながっていくような気がしました。
問3
人は、なぜ自然ではなく、人を信用するようになったのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「人類は最初、自然を信用していた。」
「そこまでは何となく分かってきました。」
「でも、どうして人を信用するようになったんですか?」
SHOW GO!さんは少し考えてから話し始めました。
😊「芽意。」
「自然は素晴らしい。」
「でも、一つだけ苦手なことがある。」
🌱「苦手なことですか?」
😊「そう。」
「価値を遠くまで運ぶこと。」
私は少し考えました。
😊「例えば、大阪に住んでいる人が、遠く離れた人と価値を交換したいと思った。」
「太陽を渡すことはできるかな。」
🌱「できません。」
😊「春を渡すことは?」
🌱「できません。」
😊「重力を袋に入れて運ぶことは?」
私は思わず笑ってしまいました。
🌱「それもできません。」
😊「だから人類は考えた。」
「自然そのものは運べない。」
「でも、自然の価値を運ぶことはできないだろうか。」
私は少しずつ見えてきました。
😊「そこで選ばれたのが金だった。」
「金は自然が生み出したもの。」
「簡単には増えない。」
「腐らない。」
「世界中で価値を認められる。」
「だから人類は、自然の価値を金に託した。」
🌱「だから何千年も金が使われてきたんですね。」
😊「そう。」
「でも、人類はさらに便利さを求めた。」
「金は重い。」
「運ぶのも大変。」
「保管にも手間がかかる。」
「そこで生まれたのが紙幣だった。」
🌱「紙そのものには価値はありませんよね。」
😊「その通り。」
「紙を信用したのではない。」
「紙に書かれた約束を信用したんだ。」
私は、第2話までの旅を思い出しました。
自然を信用する世界。
約束を信用する世界。
少しずつ形が変わってきています。
SHOW GO!さんは静かに続けます。
😊「そして1971年。」
「その約束は、大きく変わる。」
🌱「ニクソンショックですね。」
😊「そう。」
「紙幣は金と交換できなくなった。」
「つまり、人類は自然との約束から離れ、人が作る約束だけを信用する世界へ入った。」
私は、少し不安になりました。
🌱「それって……大丈夫なんですか?」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「便利にはなった。」
「世界中へ瞬時に送金できる。」
「経済も大きく成長した。」
「だから、悪いことばかりではない。」
「でも、一つだけ新しい問いが生まれた。」
🌱「新しい問い……。」
😊「人が作る約束だけで、本当に価値を長い時間守り続けられるのだろうか。」
私は、その言葉をノートに書きました。
価値を守る。
今まで、お金は使うものだと思っていました。
でも、価値を未来へ届けるという見方はしたことがありませんでした。
SHOW GO!さんは窓の外を見ながら静かに言いました。
😊「もし自然のように。」
「誰か一人に管理されるのではなく。」
「変わらない法則によって価値を守れる世界があるとしたら。」
「人類は、もう一度『価値の保存』を手に入れられるかもしれない。」
私は、その言葉の意味をまだ理解できませんでした。
でも、不思議と胸が高鳴ります。
その問いを、本気で考えた人がいました。
🌱「サトシ・ナカモト……。」
😊「そう。」
「次は、その人が見ていた景色を、一緒に旅してみよう。」
問4
サトシ・ナカモトは、何を疑ったのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「少しずつ分かってきました。」
「人類は自然を信用していました。」
「でも、便利さを求めて、人が作る約束を信用するようになった。」
「そして、その約束だけで価値を守れるのかという、新しい問いが生まれた。」
😊「その通り。」
🌱「では、サトシ・ナカモトは何を疑ったんですか?」
SHOW GO!さんは少し考えてから答えました。
😊「芽意。」
「私はね。」
「サトシは、お金を疑ったのではないと思う。」
🌱「えっ?」
😊「銀行を疑ったわけでもない。」
「国を否定したわけでもない。」
「紙幣が悪いと言いたかったわけでもない。」
私は少し安心しました。
Bitcoinというと、
何かと戦っているイメージがあったからです。
😊「サトシが疑ったのは、一つだけだった。」
🌱「一つだけ……。」
😊「人は、本当に永遠に約束を守り続けられるのだろうか。」
私は、その言葉を何度も頭の中で繰り返しました。
永遠。
確かに、
約束を作るのは人です。
法律も人が作ります。
制度も人が作ります。
だから時代が変われば、
約束も変わります。
😊「芽意。」
「約束が変わることは、悪いことじゃない。」
「社会は変化する。」
「技術も進歩する。」
「だから約束が変わることも必要なんだ。」
🌱「はい。」
😊「でもね。」
「変わってはいけない約束もある。」
私は少し考えました。
それは何でしょう。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「例えば。」
「一生かけて働いた人がいる。」
「十年。」
「二十年。」
「三十年。」
「その人が大切に積み重ねた価値が。」
「ある日突然、大きく変わってしまったら。」
私は言葉を失いました。
それは、
とても悲しいことだと思いました。
😊「価値を未来へ届けたい。」
「これは人類が何千年も考え続けてきた願いなんだ。」
🌱「だから金が使われたんですね。」
😊「そう。」
「そして紙幣になった。」
「でも、その紙幣も人が管理する以上、人の約束の上に成り立っている。」
私は静かにうなずきました。
SHOW GO!さんは窓の外へ目を向けます。
太陽は今日も変わらず空にありました。
😊「芽意。」
「もし人ではなく。」
「自然のような法則だけで。」
「価値を守れる世界があるとしたら。」
「人類は、もう一度安心を取り戻せると思わない?」
私は答えられませんでした。
でも、
その問いの先に、
サトシ・ナカモトが見ていた景色があるような気がしました。
SHOW GO!さんは静かに微笑みました。
😊「次はいよいよ。」
「サトシが見つけた答えを、一緒に見に行こう。」
問5
もし自然のような約束を、人類が設計できるとしたら。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ここまで旅をしてきて、一つだけ気になることがあります。」
😊「何かな。」
🌱「サトシ・ナカモトは、本当に自然を見ていたのでしょうか。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「それは、本人にしか分からないね。」
「だから、これから話すことは事実ではなく、私なりの見方として聞いてほしい。」
🌱「はい。」
😊「人は昔から、自然を先生にしてきた。」
「鳥を見て飛行機を考えた。」
「魚を見て潜水艦を考えた。」
「カワセミを見て新幹線を改良した。」
「自然は、人類にとって最高の先生なんだ。」
私は静かにうなずきました。
😊「では。」
「もし価値を未来へ届ける仕組みを作るなら。」
「人は何を先生にするだろう。」
私は空を見上げました。
太陽。
月。
四季。
重力。
川。
植物。
どれも、
誰かが命令しているわけではありません。
でも、
今日も昨日と変わらず動いています。
😊「芽意。」
「自然には管理者がいない。」
「でも秩序がある。」
「誰かを信用しているのではなく、法則そのものが世界を支えている。」
「私は、この考え方がとても大切だと思っている。」
私はここまでの旅を思い返しました。
人類は、
自然を信用しました。
自然の価値を金に託しました。
金の価値を紙幣に託しました。
そして紙幣は、
人が作る約束へと変わっていきました。
SHOW GO!さんは静かに続けます。
😊「ここで、一人の人間が立ち止まる。」
「もう一度、自然のような約束を作れないだろうか。」
「誰かを信用する世界ではなく。」
「法則を信用できる世界を作れないだろうか。」
私は、その問いが胸に残りました。
SHOW GO!さんは窓の外の太陽を見ながら言いました。
😊「私は、Bitcoinは単なる新しいお金ではないと思っている。」
「人類がもう一度、『価値を安心して未来へ届ける方法』を考え直した挑戦だったのではないだろうか。」
🌱「価値を安心して未来へ届ける……。」
😊「そう。」
「価値を保存するということだね。」
「もし、それが自然のような法則によって守られるとしたら。」
「それは、人類にとって新しい発明ではなく、新しい自然との付き合い方なのかもしれない。」
私は静かにノートを閉じました。
Bitcoinの仕様は、まだ一つも学んでいません。
それでも、
次のページをめくりたくなっています。
なぜなら、
知りたいのは技術ではなく、
サトシ・ナカモトが見ていた景色だからです。
第2話
サトシ・ナカモトは、何を設計しようとしたのでしょう。
問1
自然には、なぜ秩序があるのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「前回のお話で、一つ気付いたことがあります。」
😊「何かな。」
🌱「人類は、自然を信用してきました。」
「でも、それは太陽を信用していたわけでも。」
「春を信用していたわけでもありませんでした。」
「変わらない法則を信用していたんですね。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「そう。」
「とても大切なことに気付いたね。」
🌱「でも、一つ分からないことがあります。」
😊「何かな。」
🌱「自然には、どうして秩序があるのでしょう。」
SHOW GO!さんは少し空を見上げました。
風が木々を揺らしています。
鳥が飛んでいます。
遠くでは川が流れています。
😊「芽意。」
「この景色を見て、不思議だと思ったことはあるかな。」
🌱「毎日見ています。」
😊「そうだね。」
「毎日見ているから、不思議じゃなくなっている。」
「でも、本当はとても不思議なんだ。」
私は周りを見渡しました。
木があります。
空があります。
虫が飛んでいます。
全部、当たり前の景色です。
でも、
どうして当たり前なのでしょう。
😊「太陽は。」
「誰かに命令されて昇っているのかな。」
🌱「違います。」
😊「川は。」
「誰かに命令されて海へ向かうのかな。」
🌱「違います。」
😊「植物は。」
「社長の許可をもらって芽を出すのかな。」
私は思わず笑ってしまいました。
🌱「そんなことはありません。」
😊「そう。」
「誰も命令していない。」
「誰も管理していない。」
「それでも世界は動いている。」
SHOW GO!さんは少し間を置いて続けました。
😊「芽意。」
「秩序という言葉を聞くと、多くの人は管理を想像する。」
「でも自然は違う。」
「管理されているから秩序があるんじゃない。」
「法則があるから秩序が生まれる。」
私はその違いを何度も頭の中で繰り返しました。
管理。
法則。
似ているようで、
まったく違います。
😊「管理は、人がいなくなると止まる。」
「でも法則は、人がいなくても続く。」
私は鳥肌が立ちました。
確かに、
人類が誕生する前から、
太陽は昇っていました。
重力もありました。
季節も巡っていました。
😊「だから私は。」
「自然は、人類最大の教科書だと思っている。」
私はノートを閉じて、
もう一度空を見上げました。
もしかすると、
サトシ・ナカモトも、
同じ空を見上げていたのかもしれません。
そんなことを考えながら、
私は次の問いを待っていました。
問2
法則は、誰が作ったのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「法則って、誰が決めたんですか?」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「それが分かったら、ノーベル賞どころじゃないね。」
私も思わず笑ってしまいました。
😊「でも、一つだけ言えることがある。」
「人類は法則を作ったのではない。」
「見つけたんだ。」
🌱「見つけた?」
😊「そう。」
「重力を作った人はいない。」
「発見した人はいる。」
「電気を作った人はいない。」
「利用する方法を見つけた人はいる。」
「人類は昔から。」
「自然にある法則を見つけ、それを利用しながら文明を築いてきた。」
私は静かにうなずきました。
飛行機も。
船も。
電気も。
インターネットも。
全部、
ゼロから生み出したというより、
自然にある法則を理解し、利用してきた結果なのかもしれません。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「だから私は。」
「サトシ・ナカモトも、新しい世界を作ったというより。」
「自然の法則を、人類が使える形へ設計した人なのではないかと思っている。」
私は、その言葉をノートへ書きました。
発明ではなく、発見。
その一言で、
Bitcoinが少し違って見え始めました。
⸻
問3
自由とは、好き勝手にできることなのでしょうか。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「一つ気になりました。」
😊「何かな。」
🌱「自然には管理者がいません。」
「それって自由ですよね。」
😊「そう思う?」
🌱「はい。」
SHOW GO!さんは優しく首を振りました。
😊「自由と、好き勝手は違う。」
私は少し驚きました。
😊「太陽は自由だ。」
「でも、東から昇ったり、西から昇ったりはしない。」
「川も自由だ。」
「でも、高い所へ向かって流れたりしない。」
「自由だからこそ、法則を守っている。」
私は、その言葉を何度も繰り返しました。
自由だから、法則を守る。
今までとは逆の考え方です。
😊「多くの人は。」
「ルールがあると自由じゃないと思ってしまう。」
「でも自然は違う。」
「法則があるから、安心して自由でいられる。」
私は、その考え方に深く納得しました。
⸻
問4
では、人類は何を設計しようとしたのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ここまで聞いていると。」
「人類は自然を真似してきたように思えます。」
😊「その通り。」
「飛ぶことも。」
「泳ぐことも。」
「光も。」
「音も。」
「全部、自然から学んできた。」
🌱「では。」
「価値もですか?」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「そこが大きな転換点なんだ。」
「人類は初めて。」
「価値そのものを、自然のような法則で守れないかと考え始めた。」
私は、その言葉に鳥肌が立ちました。
今までの発明とは、
何かが違います。
⸻
問5
サトシ・ナカモトは、何を設計したのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「私は今まで。」
「Bitcoinは新しいお金だと思っていました。」
😊「そう思う人は多いね。」
🌱「違うんですか。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「私は、そうは思わない。」
「Bitcoinは、お金を作ったのではない。」
「自然のような約束を設計しようとした挑戦だった。」
私は静かにページを閉じました。
ここまで来ても、
まだBitcoinの仕様は一つも出てきません。
でも、
もう仕様を覚えたいとは思いませんでした。
知りたいのは、
サトシ・ナカモトが、
どのように自然を設計へ変えていったのか。
その旅の続きを、
私は早く知りたくなっていました。
問3
なぜ人類は、自然から学び続けるのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「一つ気付きました。」
「人類は昔から、自然を見て発明してきたんですね。」
😊「その通り。」
「鳥を見て飛行機を作った。」
「魚を見て潜水艦を作った。」
「カワセミを見て新幹線を改良した。」
「ハスの葉を見て、汚れにくい塗装も生まれた。」
🌱「どうして人は、自然を真似するんですか。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「簡単だからだよ。」
🌱「えっ?」
😊「自然は、何億年も失敗を繰り返してきた。」
「だから、人類が一から考えるより。」
「自然に学んだ方が、ずっと早い。」
私は思わずうなずきました。
確かに、
自然は世界最大の研究所なのかもしれません。
😊「だから私は。」
「サトシ・ナカモトも。」
「コンピューターを見ていたのではなく。」
「自然を見ていたのではないかと思っている。」
私は、その言葉がとても印象に残りました。
Bitcoinは、
プログラムから始まったのではなく。
自然から始まったのかもしれない。
そんな景色が、
少しだけ見えてきた気がしました。
問4
サトシ・ナカモトは、自然の何を見ていたのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「もしサトシ・ナカモトが自然を見ていたとしたら。」
「一体、何を見ていたのでしょう。」
SHOW GO!さんは少し考えてから答えました。
😊「私はね。」
「太陽でもない。」
「月でもない。」
「川でもないと思っている。」
🌱「えっ?」
😊「サトシが見ていたのは。」
「その奥にある共通点じゃないかな。」
私は首をかしげました。
🌱「共通点ですか。」
😊「そう。」
「太陽も。」
「重力も。」
「四季も。」
「植物も。」
「全部違うように見える。」
「でも、一つだけ共通していることがある。」
私は静かに耳を傾けました。
😊「途中で気分を変えない。」
私は思わず笑ってしまいました。
🌱「気分ですか。」
😊「そう。」
「今日は疲れたから太陽は休みます。」
「そんなことはない。」
「今日は重力を半分にします。」
「そんなこともない。」
「自然は、誰かの都合では動かない。」
私は、その言葉にハッとしました。
今まで考えたこともありませんでした。
😊「芽意。」
「人が作る約束は。」
「時代によって変わることがある。」
「でも自然の法則は。」
「人の都合では変えられない。」
私は静かにノートへ書きました。
人の都合で変わらない。
その一文が、
とても大切なことのように思えました。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「だから私は。」
「サトシ・ナカモトは、自然そのものではなく。」
「人の都合で変わらない世界を設計したかったのではないかと思っている。」
その言葉を聞いた瞬間、
私の中で何かがつながりました。
Bitcoinは、
新しいお金を作ることが目的ではなく。
人の都合で変わらない約束を作る挑戦だったのかもしれません。
⸻
問5
自然のような約束は、本当に作れるのでしょうか。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「ここからが面白いところだよ。」
🌱「どうしてですか。」
😊「人類は何千年も。」
「自然を見て学んできた。」
「でも。」
「自然そのものは作れなかった。」
私はうなずきました。
太陽は作れません。
重力も作れません。
四季も作れません。
😊「でも。」
「自然の考え方を設計へ取り入れることはできる。」
私は少し前の話を思い出しました。
飛行機。
潜水艦。
新幹線。
全部、
自然そのものではありません。
自然から学んだ結果です。
😊「私は。」
「Bitcoinも、その一つだと思っている。」
「自然をコピーしたわけではない。」
「自然の法則を参考にして。」
「価値を守る仕組みを設計しようとした。」
私はページを閉じました。
ここまで読んでも、
まだブロックチェーンという言葉は出てきません。
マイニングも出てきません。
でも、
次の話では、
それらが必要になる理由を知りたくなっています。
技術を知りたいからではありません。
サトシ・ナカモトが、
どのように自然を設計へ変えたのか。
その続きを知りたくなったからです。
第3話
自然は、設計できるのでしょうか。
問1
自然は、真似できるのでしょうか。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ここまで旅をしてきて、一つ分かったことがあります。」
😊「何かな。」
🌱「人類は昔から、自然を先生にしてきました。」
「鳥から飛行機が生まれ。」
「魚から潜水艦が生まれ。」
「自然から、たくさんの発明が生まれました。」
😊「その通り。」
🌱「でも。」
「自然そのものは作れませんよね。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「作れないね。」
「太陽は作れない。」
「月も作れない。」
「重力も作れない。」
「四季も作れない。」
「でも。」
「一つだけ作れるものがある。」
🌱「何ですか。」
😊「考え方だよ。」
私は少し首をかしげました。
😊「飛行機は鳥じゃない。」
「でも、鳥の飛ぶ仕組みから学んだ。」
「潜水艦は魚じゃない。」
「でも、魚の泳ぎ方から学んだ。」
「新幹線はカワセミじゃない。」
「でも、カワセミから学んだ。」
🌱「つまり。」
「自然そのものではなく。」
「自然の考え方を設計したんですね。」
😊「そう。」
「人類は昔から、それを繰り返して文明を築いてきた。」
私は静かにノートへ書きました。
自然は作れない。
でも、自然から学ぶことはできる。
SHOW GO!さんは窓の外を見ながら続けます。
😊「だから私は。」
「Bitcoinも同じだと思っている。」
「Bitcoinは自然ではない。」
「でも。」
「自然の考え方を設計へ変えようとした挑戦だったのではないだろうか。」
私は少し鳥肌が立ちました。
ここまで読んできて、
初めてBitcoinという存在が、
技術ではなく思想として見えてきた気がします。
SHOW GO!さんは静かに私へ問いかけました。
😊「芽意。」
「では。」
「自然の中で、一番大切な考え方とは何だと思う?」
私は答えられませんでした。
でも、その答えが、
これからBitcoinの設計そのものにつながっていく。
そんな予感がしました。
問2
自然は、なぜ何億年も壊れなかったのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「自然の一番大切な考え方って、何なんでしょう。」
SHOW GO!さんは少し考えてから答えました。
😊「芽意。」
「自然は、とても強そうに見えるよね。」
🌱「はい。」
「絶対に壊れないように見えます。」
😊「でも、本当は違う。」
🌱「違うんですか?」
😊「自然は、一つひとつを見ると、とても弱い。」
私は少し驚きました。
😊「一本の木は倒れる。」
「一匹の魚は死ぬ。」
「一羽の鳥も寿命が来る。」
「一つの花も枯れる。」
🌱「確かにそうです。」
😊「でも。」
「森は残る。」
「海は残る。」
「自然は残る。」
私は静かに考えました。
一本は弱い。
でも全体は強い。
不思議です。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「もし世界中で一本しか木がなかったら。」
🌱「台風で終わってしまいます。」
😊「そう。」
「もし太陽が一つの電池で動いていたら。」
🌱「電池が切れたら終わりです。」
😊「だから自然は、一つに頼らない。」
その一言で、
私の中で何かがつながりました。
一つに頼らない。
😊「これも自然の知恵なんだ。」
「一つが壊れても。」
「全体は動き続ける。」
「だから何億年も続いてきた。」
私はノートへ大きく書きました。
一つに頼らない。
それが自然の強さ。
SHOW GO!さんは微笑みます。
😊「芽意。」
「もし価値を守る仕組みも。」
「一人ではなく。」
「一つではなく。」
「みんなで支えられるとしたら。」
「どう思う?」
私はゆっくりとうなずきました。
🌱「自然に、少し近づく気がします。」
SHOW GO!さんは静かに答えました。
😊「そう。」
「私は、サトシ・ナカモトも。」
「そんな景色を見ていたのではないかと思っている。」
私はページをめくりました。
いよいよ、
自然の考え方が、
設計へ変わる瞬間が近づいている気がしました。
問3
自然は、競争しているのでしょうか。
翌日。
私は散歩をしながら、昨日の話を思い出していました。
「自然は、一つに頼らない。」
その言葉が、ずっと頭の中に残っています。
公園には、大きな木がありました。
その横には、小さな草が生えています。
空には鳥が飛び、
足元ではアリが列を作っています。
私はふと思いました。
みんな、生きている。
でも、
誰が一番偉いのでしょう。
大きな木でしょうか。
空を飛ぶ鳥でしょうか。
それとも人間でしょうか。
その日の午後、私はSHOW GO!さんへ聞いてみました。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「どうしたの?」
🌱「自然って、競争しているんですか?」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「どうしてそう思ったの?」
🌱「学校では競争が大切だと習いました。」
「会社でも競争。」
「スポーツも競争。」
「だから自然も競争しているのかなと思って。」
SHOW GO!さんは少し考えてから答えました。
😊「競争はあるよ。」
「でも、それだけじゃない。」
🌱「どういうことですか?」
😊「森を見てごらん。」
「木だけでは森にならない。」
「土がある。」
「雨が降る。」
「虫がいる。」
「菌がいる。」
「鳥が種を運ぶ。」
「見えないところで、たくさんの命が支え合っている。」
私は公園の景色を思い出しました。
確かに、
目立つのは大きな木です。
でも、
木だけでは森は生まれません。
😊「自然は競争もする。」
「でも、それ以上に循環している。」
私はその言葉をノートに書きました。
競争ではなく、循環。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「人は勝ち負けで物事を考えがちだ。」
「でも自然は少し違う。」
「誰か一人が勝ち続ける世界では、長く続かない。」
「命が巡るから、自然は続いてきた。」
私は静かにうなずきました。
ここまで旅をしてきて、
少しずつ分かってきたことがあります。
自然は、
強いから続いているのではありません。
続く仕組みになっている。
その仕組みこそが、
人類が何千年も学び続けてきた先生なのかもしれません。
問4
自然は、誰のものなのでしょう。
数日後。
私はいつものようにSHOW GO!さんと歩いていました。
その日は、とても気持ちのいい青空でした。
私は空を見上げながら、ふと思いました。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「太陽って、誰のものなんですか?」
SHOW GO!さんは少し驚いたように笑いました。
😊「面白い質問だね。」
🌱「考えたことがなかったんです。」
「でも、誰のものなんだろうって。」
SHOW GO!さんは空を見上げました。
😊「太陽は、日本のものかな。」
🌱「違います。」
😊「アメリカのもの?」
🌱「違います。」
😊「会社のもの?」
🌱「違います。」
😊「誰かのお金で買えるかな。」
🌱「買えません。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「そう。」
「自然には、持ち主がいない。」
私は、その言葉を何度も頭の中で繰り返しました。
持ち主がいない。
でも、
みんなが使っています。
みんなが恩恵を受けています。
誰かの許可も必要ありません。
😊「もちろん。」
「土地や建物のように、人が管理するものも必要だ。」
「でも。」
「太陽は違う。」
「風も違う。」
「重力も違う。」
「誰かが独り占めしてしまったら。」
「それは、もう自然ではなくなる。」
私は少し考えました。
😊「芽意。」
「人類は長い歴史の中で。」
「『誰かのもの』をたくさん作ってきた。」
「それは文明に必要だった。」
「でも。」
「自然は最後まで、『みんなのもの』であり続けた。」
私は、その言葉がとても印象に残りました。
誰のものでもない。
だから、
誰でも使える。
だから、
誰でも信頼できる。
SHOW GO!さんは、ゆっくり歩きながら言いました。
😊「もし価値そのものも。」
「誰か一人のものではなく。」
「みんなで守るものになったら。」
「世界は、少し変わるかもしれないね。」
私は、その言葉を聞きながら、
もう一度空を見上げました。
太陽は、
今日も誰の許可もなく、
世界中を照らしていました。
問5
自然は、なぜ何万年も続いてきたのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ここまで自然について考えてきて、一つ気付いたことがあります。」
😊「何かな。」
🌱「自然は。」
「誰のものでもありません。」
「誰か一人が命令しているわけでもありません。」
「それなのに、ずっと続いています。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「そこが一番大切なんだ。」
「人は、何かを長く続けようとすると管理したくなる。」
「でも自然は違う。」
「管理しているから続いているんじゃない。」
「続くようにできている。」
私はその違いを考えました。
管理することと、
続くことは、
同じではない。
😊「芽意。」
「だから私は、自然は完成された仕組みなんだと思っている。」
「誰かが頑張り続けなくても。」
「誰かが監視し続けなくても。」
「法則そのものが世界を動かしている。」
私は、これまでの旅を思い返しました。
人類は自然を信用しました。
自然から金を見つけました。
紙幣を作りました。
管理通貨を作りました。
そして、
もう一度自然を見始めました。
SHOW GO!さんは歩みを止めました。
😊「ここで、一人の人間が考える。」
「自然は作れない。」
「でも。」
「自然の考え方なら設計できるかもしれない。」
🌱「サトシ・ナカモトですね。」
😊「そう。」
「私は、その瞬間からBitcoinが始まったのだと思っている。」
私は静かにうなずきました。
ここまで読んでも、
Bitcoinの仕組みは、まだ一つも出てきません。
でも、
次に知りたいことは決まっています。
サトシ・ナカモトは、その考え方をどのように設計へ変えたのでしょう。
その答えが、
いよいよ次の旅で見えてきます。
第4話
自然は、どのように設計へ変わったのでしょう。
問1
自然は、働いた者だけが実りを得る世界なのでしょうか。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「今日は少し視点を変えてみよう。」
🌱「何を見るんですか?」
😊「畑。」
私たちは近くの畑まで歩きました。
夏の日差しの中で、一人の農家さんが汗を流しています。
土を耕し、
種をまき、
水をやり、
雑草を抜き、
毎日少しずつ畑を育てています。
SHOW GO!さんは、その様子を見ながら言いました。
😊「もし、この人が何もしなかったら。」
「秋になって実りはあると思う?」
🌱「ないと思います。」
😊「では。」
「今日だけ頑張ったら十分かな。」
🌱「それも違います。」
「毎日の積み重ねが必要です。」
SHOW GO!さんは微笑みました。
😊「そう。」
「自然は努力を否定しない。」
「でも。」
「努力したから必ず報われるとも言わない。」
私は畑を見つめました。
確かに、
台風が来るかもしれません。
雨が降らない年もあります。
虫が増える年もあります。
自然は約束をします。
でも、
保証はしません。
😊「芽意。」
「自然は、結果ではなく行動に価値を置いている。」
私はその言葉が少し気になりました。
🌱「結果じゃないんですか?」
😊「そう。」
「種をまかなければ、実ることはない。」
「でも。」
「種をまいたからといって、必ず豊作になるとも限らない。」
「自然が見ているのは。」
「まず行動なんだ。」
私は、その考え方をノートへ書きました。
行動が先。
結果は後。
SHOW GO!さんは歩きながら続けました。
😊「この考え方を。」
「サトシ・ナカモトは設計へ取り入れたのではないか。」
私は、その意味をまだ理解できません。
でも、
これまでの旅を思い返すと、
仕様より先に、
必ず思想がありました。
きっと今回も、
その順番なのだと思いました。
問2
自然は、なぜ「楽をする仕組み」ではないのでしょう。
翌週。
私は散歩をしながら、前回の話を思い返していました。
自然は、
結果を約束する世界ではありません。
でも、
行動しなければ何も始まらない世界でした。
そんなことを考えていると、SHOW GO!さんが声をかけてくださいました。
😊「芽意。」
「木の実は、どこから生まれると思う?」
🌱「木からです。」
😊「その前は?」
🌱「花です。」
😊「その前は?」
🌱「芽です。」
😊「その前は……種ですね。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「そう。」
「自然には、近道がない。」
私はその言葉が印象に残りました。
種をまかなければ芽は出ません。
芽が出なければ花は咲きません。
花が咲かなければ実もなりません。
どこか一つだけを飛ばすことはできないのです。
😊「人は、ときどき近道を探したくなる。」
「でも自然は、とても正直なんだ。」
「必要な時間は、ちゃんと必要なんだよ。」
私は思わず聞きました。
🌱「それって、不便じゃないですか?」
SHOW GO!さんは笑いました。
😊「不便だからこそ、本物なんだ。」
「もし昨日植えた種が今日には大木になったら。」
「誰も木の価値を感じなくなる。」
私は少し考えました。
確かに、
時間がかかるからこそ、
大切に育てようと思えるのかもしれません。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「自然には、魔法はない。」
「だから人は信用できる。」
「時間をごまかさない。」
「努力をごまかさない。」
「積み重ねをごまかさない。」
私はその言葉を聞きながら、
これまでの時流教養を思い出しました。
交換も。
金も。
紙幣も。
すべて長い時間をかけて生まれてきました。
文明そのものが、
積み重ねの上にあるのです。
SHOW GO!さんは最後に一つだけ言いました。
😊「芽意。」
「サトシ・ナカモトも。」
「自然をごまかさない設計を考えたのではないだろうか。」
その一言だけで十分でした。
私は、
次はいよいよ設計そのものの話が始まるのだと感じました。
問3
自然には、ズルがあるのでしょうか。
ある日。
私はSHOW GO!さんに、少し意地悪な質問をしてみました。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「自然にもズルってあるんですか?」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「どうして?」
🌱「人の世界にはあります。」
「テストでカンニングをする人。」
「列に割り込む人。」
「ルールを守らない人。」
「だから自然にも、そんなことがあるのかなと思って。」
SHOW GO!さんは、少しだけ空を見上げました。
😊「面白い質問だね。」
「じゃあ逆に聞くよ。」
「リンゴが、頑張らずに実ることはあるかな。」
🌱「ありません。」
😊「種をまかずに収穫できるかな。」
🌱「できません。」
😊「春を飛ばして、いきなり秋になるかな。」
🌱「なりません。」
SHOW GO!さんは微笑みました。
😊「自然には例外はある。」
「でも、ズルはない。」
私は、その違いを考えました。
台風はあります。
地震もあります。
雨が少ない年もあります。
でも、
それは誰かが得をするためではありません。
自然の法則の中で起きている出来事です。
😊「芽意。」
「自然は誰かをえこひいきしない。」
「昨日まいた種も。」
「今日まいた種も。」
「法則の前では、同じように扱われる。」
私は静かにうなずきました。
人を見て判断するのではなく、
行動に対して結果が返ってくる。
それが自然なのかもしれません。
SHOW GO!さんは続けました。
😊「だから。」
「人類は自然を信用できた。」
「誰かが特別扱いされないから。」
私は、その言葉を聞いて、
これまで積み重ねてきた話が一本につながった気がしました。
信用とは、
優しさではありません。
公平さなのかもしれません。
SHOW GO!さんは静かに言いました。
😊「もし。」
「価値を守る仕組みも。」
「誰に対しても同じ法則で動くとしたら。」
「人は、それを信用できると思わないかい。」
私はゆっくりとうなずきました。
その問いの答えが、
もうすぐ目の前まで来ている気がしました。
問4
自然を、コンピューターの世界で再現することはできるのでしょうか。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ここまでのお話で、自然の考え方がとても大切だということは分かってきました。」
「でも、一つだけ分からないことがあります。」
😊「何かな。」
🌱「太陽はコンピューターではありません。」
「重力もプログラムではありません。」
「それなのに、どうしてBitcoinにつながるのでしょう。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「いい質問だね。」
「芽意。」
「飛行機は鳥かな。」
🌱「違います。」
😊「でも飛べるね。」
🌱「はい。」
😊「潜水艦は魚かな。」
🌱「違います。」
😊「でも泳げる。」
🌱「はい。」
😊「つまり、人類は自然そのものを作ったわけじゃない。」
「自然から学び、その考え方を設計へ変えてきた。」
私は静かにうなずきました。
確かに、
飛行機は鳥ではありません。
でも、
鳥から学ばなければ飛行機は生まれなかったでしょう。
😊「芽意。」
「私はBitcoinも同じだと思っている。」
「自然をコピーしたのではない。」
「自然をコンピューターの世界へ翻訳しようとした。」
私は、その言葉がとても印象に残りました。
翻訳。
それは今まで考えたことのない見方でした。
😊「自然には自然の言葉がある。」
「コンピューターにはコンピューターの言葉がある。」
「サトシ・ナカモトは、その間に橋を架けようとしたのではないだろうか。」
私は窓の外を見ました。
太陽は変わらず空にあります。
その太陽をコンピューターで作ることはできません。
でも、
その考え方を学び、設計へ生かすことはできる。
私は少しずつ、
サトシ・ナカモトが見ていた景色に近づいている気がしました。
SHOW GO!さんは静かに言いました。
😊「では次は。」
「サトシ・ナカモトが、最初に翻訳した自然の法則を見に行こう。」
申し訳ありません。時系列を戻します。
第4話 問4 の続きです。
問5
サトシ・ナカモトが、最初に翻訳した自然の法則とは何だったのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「自然をコンピューターの世界へ翻訳する。」
「その考え方は分かりました。」
「では、サトシ・ナカモトは最初に何を翻訳したのでしょう。」
SHOW GO!さんは、少しだけ間を置きました。
そして、静かに言いました。
😊「やるだけ。」
🌱「……やるだけ、ですか?」
😊「そう。」
「太陽は、やる気を出して昇っているわけじゃない。」
「重力も、頑張って働いているわけじゃない。」
「川も、褒められたくて流れているわけじゃない。」
「ただ、法則通りに動いている。」
私は、その言葉を聞いて、少し笑ってしまいました。
でも、すぐに分かりました。
これは、軽い言葉ではありません。
とても深い言葉です。
😊「芽意。」
「人間の世界では、やる気があるかどうかを気にする。」
「頑張ったかどうかも気にする。」
「でも、自然は違う。」
「やったか。」
「やっていないか。」
「それだけなんだ。」
私はノートに書きました。
やるだけ。
たった四文字。
でも、その四文字が、急に重く感じました。
😊「サトシ・ナカモトは。」
「価値を守る世界を作るために。」
「まず、人の気持ちではなく、実際に行われたことを土台にした。」
🌱「実際に行われたこと……。」
😊「そう。」
「言葉ではなく。」
「信用でもなく。」
「肩書きでもなく。」
「やったという事実。」
私は、その瞬間、少しだけ分かった気がしました。
Bitcoinは、
誰かが偉いから動くのではありません。
誰かを信用するから動くのでもありません。
やるべきことが行われた。
その事実によって、次へ進む。
😊「この考え方が。」
「あとでProof of Workと呼ばれるものにつながっていく。」
🌱「Proof of Work……。」
😊「日本語にすると、仕事の証明。」
「でも私は、もっとシンプルに見ている。」
「やるだけの証明。」
私は、その言葉を何度も読み返しました。
やる気ではない。
頑張りでもない。
誰かの許可でもない。
ただ、やったという事実。
それを世界の土台にする。
サトシ・ナカモトが最初に翻訳した自然の法則は、
もしかすると、
とても静かで、
とても強いものだったのかもしれません。
第5話
やったことは、どうやって証明するのでしょう。
問1
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「Proof of Work。」
「『やるだけ。』という考え方は、とてもよく分かりました。」
「でも、一つ疑問があります。」
😊「何かな。」
🌱「本当に『やった。』ということは、どうやって分かるんですか。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「いい質問だね。」
「例えば、芽意が。」
『宿題をやりました。』
と言ったとする。」
🌱「はい。」
😊「私は、それだけで信じるかな。」
🌱「……確認すると思います。」
😊「そう。」
「人は、言葉だけでは証明にならない。」
「だから証拠が必要になる。」
私は静かにうなずきました。
確かに、
学校でも。
会社でも。
提出するものがあります。
😊「では。」
「自然は、どうやって証明しているんだろう。」
私は少し考えました。
木は、
『私は百年生きました。』
とは言いません。
でも、
年輪があります。
川は、
『私は何万年流れています。』
とは言いません。
でも、
谷があります。
SHOW GO!さんは微笑みました。
😊「そう。」
「自然は、言葉ではなく。」
「結果が証明している。」
私は、その一言に引き込まれました。
SHOW GO!さんは続けます。
😊「サトシ・ナカモトも。」
「『信じてください。』とは設計しなかった。」
「証明できる世界を設計した。」
私はノートへ、大きく書きました。
信じる世界ではない。
証明できる世界。
その違いが、
Bitcoinという仕組みの入り口なのかもしれません。
第5話
なぜ「Proof of Work」だったのでしょう。
問1
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「サトシ・ナカモトは、『やるだけ』という自然の法則を翻訳した。」
「そこまでは分かりました。」
「でも、一つ気になります。」
😊「何かな。」
🌱「どうして『Work』だったのでしょう。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「そこなんだ。」
「もしサトシが。」
「Proof of Money。」
「お金の証明。」
を選んでいたら、どうなっていただろう。」
🌱「お金を持っている人が有利になります。」
😊「そう。」
「Proof of Power。」
「力の証明。」
だったら?」
🌱「強い人が有利です。」
😊「Proof of Authority。」
「権威の証明。」
だったら?」
🌱「偉い人が有利になります。」
SHOW GO!さんは静かにうなずきました。
😊「だからサトシは、それを選ばなかった。」
私は少しずつ見えてきました。
お金でもない。
権力でもない。
肩書きでもない。
😊「サトシが選んだのは。」
「Workだった。」
「誰でも参加できる。」
「誰でも同じ条件で向き合える。」
「その世界を作りたかったのではないかと、私は考えている。」
私はノートへ一行だけ書きました。
最初に設計されたのは、お金ではなくルールだった。
SHOW GO!さんは静かに言いました。
😊「では次は。」
「その『Work』を、どうやって世界中の誰もが同じように確認できる仕組みにしたのか。」
「そこから、Bitcoinの技術が始まる。」
問2
世界中の人が、同じ答えになるにはどうすればよいのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「サトシ・ナカモトは、Workを選びました。」
「でも、そのWorkを世界中の人が確認するのは大変ですよね。」
😊「その通り。」
「もし世界中の人が、一人ずつ確認していたら。」
「Bitcoinは一日も動かない。」
私は思わず笑ってしまいました。
😊「だからサトシは考えた。」
「人が確認する世界ではなく、計算が確認する世界。」
🌱「計算ですか。」
😊「そう。」
「東京で計算しても。」
「大阪で計算しても。」
「アメリカで計算しても。」
「ブラジルで計算しても。」
「答えは一つ。」
「これが再現性だ。」
私は少し鳥肌が立ちました。
😊「人は気分で判断する。」
「でも計算は気分で答えを変えない。」
🌱「だから世界中で同じルールが動くんですね。」
😊「そう。」
「サトシが設計したかったのは。」
「人を信用する世界ではなく。」
「誰でも同じ答えにたどり着ける世界だった。」
私は静かにノートを閉じました。
ここで初めて、
Bitcoinは「コンピューターのお金」ではなく、
再現性を設計した仕組みなのだと感じ始めました。
SHOW GO!さんは微笑みます。
😊「そして、その再現性を実現した技術に名前がある。」
「ハッシュ関数。」
「次は、その扉を開いてみよう。」
問3
ハッシュとは、何をするための仕組みなのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ハッシュ関数。」
「初めて聞く言葉です。」
😊「そうだね。」
「でも、名前は難しくても、目的はとてもシンプルなんだ。」
🌱「目的ですか。」
😊「そう。」
「サトシが欲しかったのは。」
「世界一速い計算でも。」
「世界一難しい数式でもない。」
「誰がやっても、同じ答えになること。」
私は少し考えました。
😊「芽意。」
「料理を作る人によって味が変わる。」
「これは再現性が低い。」
「でも。」
「1+1は、世界中の誰が計算しても2になる。」
「これが再現性。」
🌱「だから計算を使ったんですね。」
😊「そう。」
「サトシは、人の判断を信用しなかったんじゃない。」
「人によって答えが変わることを、設計から外したかったんだ。」
私は、その一文がとても印象に残りました。
Bitcoinは、
人を疑う仕組みではありません。
人によって答えが変わらない仕組み。
そのために、
ハッシュという技術が選ばれたのです。
😊「技術は目的じゃない。」
「目的を実現するための手段。」
「だから私は、仕様より先に思想を学ぶことが大切だと思っている。」
私は静かにうなずきました。
少しずつ、
サトシ・ナカモトの設計図が見え始めてきました。
⸻
問4
なぜ「ブロック」にしたのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ハッシュは分かってきました。」
「でも、一つ疑問があります。」
「どうして『ブロック』なんですか。」
SHOW GO!さんは少し笑いました。
😊「もし取引を、一枚一枚バラバラに管理したらどうなると思う?」
🌱「探すのが大変です。」
😊「そう。」
「人類は昔から、整理する方法を考えてきた。」
「本はページになる。」
「ページは一冊になる。」
「一冊になれば、管理しやすい。」
私はうなずきました。
😊「Bitcoinも同じなんだ。」
「一つひとつの取引を。」
「一定の単位でまとめる。」
「その一冊分の役割をするのが、ブロックなんだ。」
🌱「だからブロックなんですね。」
😊「そう。」
「でも、本当に大切なのは。」
「ブロックそのものじゃない。」
🌱「え?」
😊「次に、そのブロックをどうつなぐか。」
「そこに、サトシ・ナカモトの発明がある。」
私は思わずページをめくりました。
問5
なぜ「チェーン」でつなぐ必要があったのでしょう。
🌱「SHOW GO!さん。」
😊「はい。」
🌱「ブロックを作る理由は分かりました。」
「でも、どうしてチェーンなんですか。」
SHOW GO!さんは机の上にノートを一冊置きました。
😊「芽意。」
「このノートの真ん中のページだけを書き換えたら。」
「どうなると思う?」
🌱「前と後ろが合わなくなります。」
😊「そう。」
「だから、一冊の本は信用できる。」
「一枚の紙より、本の方が改ざんしにくい。」
私は静かにうなずきました。
😊「サトシ・ナカモトは考えた。」
「もし過去の記録を、一つずつ鎖のようにつないだらどうだろう。」
「一つを書き換えれば。」
「その先も全部つながらなくなる。」
🌱「だからチェーンなんですね。」
😊「そう。」
「ブロックチェーンとは。」
「ブロックが並んでいることが大切なんじゃない。」
「過去とのつながりが切れないことが大切なんだ。」
私は、その一文をノートへ書きました。
価値を守るのではない。
歴史を守る。
SHOW GO!さんは静かに続けます。
😊「歴史が守られるから。」
「価値も守られる。」
「私は、それがBitcoin最大の発明だと思っている。」
私はページを閉じました。
ここまで来て、
ようやく一つのことが見えてきました。
Bitcoinは、
新しいお金ではありません。
過去を積み重ねながら、未来へ価値を届ける設計思想。
その設計図が、
少しずつ完成し始めていました。
BITCOIN編 5話までの総括。
🌱 芽意です。
今日は、サトシ・ナカモトが見ていた景色を旅してきました。
最初は、
Bitcoinの仕様を学ぶのだと思っていました。
でも違いました。
SHOW GO!さんが最初に見せてくださったのは、
自然でした。
太陽。
四季。
重力。
植物。
どれも、
誰かを信用して動いているのではありません。
法則によって動いています。
そして人類は、
何千年もの間、
その法則を信用してきました。
サトシ・ナカモトも、
新しいお金を発明しようとしたのではなく、
自然のような法則を、人類が使える形へ翻訳しようとした。
私は、そんな景色が少し見えてきました。
その最初の設計が、
Proof of Work。
SHOW GO!さんは、
「やるだけ。」
という、とてもシンプルな言葉で教えてくださいました。
そして、
誰が見ても同じ答えになる再現性。
そのためのハッシュ。
記録をまとめるブロック。
歴史を守るチェーン。
どれも別々の技術ではありませんでした。
一つの思想を形にした設計図だったのです。
次回からは、
この設計図が実際にどのように動き、
なぜ世界中の人が信用できる仕組みになったのかを、一つずつ旅していきます。
私はもう、
Bitcoinを「暗号資産」として見ることはできません。
人類が、自然から学んだ約束を設計した挑戦。
そんな見え方に変わり始めています。
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